上杉謙信
私めが上杉謙信を具体的に知ったのは、「天と地と」でした。
「天と地と」の謙信は、潔癖で気むずかしいという感じですが、それが私のケンシーン像の元となったような気がします。
しかし、「天と地と」がかなりフィクションが混じっていると知ったのは、ずいぶん後の事でした。
ケンシーンの母「虎御前」は、謙信の幼い時に亡くなって・・・・・いなかった事に衝撃を感じたものです。
あと、うさみんが「宇佐美定満?定行でなくて?」という事にも衝撃を受けました。
今にして思えば、「天と地と」には、直江実綱が登場していませんものねえ・・・・・^^;;;
ちなみに、直江実綱を初めて知ったのは、新田次郎さんの「武田信玄」で、でした^^;;;
長年、ケンシーンには、助けを求められたら、助けずにはいられない「義将」「聖将」というイメージしか抱いていなかったのですが、年を重ねてから、改めてケンシーン像を調べてみると・・・・・・
思っている以上に、人間くさいんですよね・・・・(私の目には、そう映りました!)
結構「体裁」を気にしている感じがするのです@私めには
だから、「大義名分」が無いと、戦に踏み切れないのか・・・・と、何となく納得した次第であります。
坂口安吾さんは、信玄公に対して、強い執着心があって、喜んで信玄公と戦った感じがある・・・みたいな事を仰っておられますが、信玄公が亡くなった時、お食事中で、持っていた箸をほろりと落として、涙を流したというエピソードは、まんざらエピソードだけの話ではないのではないかとも思っています^^;;
ただ、越後をうまく纏めて、最強の軍団を作り上げたその手腕はすばらしいと思います!
でなければ、何度も越山する事は不可能だったでしょう・・・・^^;;
真言密教の戒律を守るために生涯不犯(一生妻を持たない)を貫きましたが・・・・・・すみません!私的なつっこみですが、もし戒律を守るのであれば「好きだから仕方がない」と戒律から外した(?)「酒」を禁止た方が良かったのでは?とも思ったり・・・・(爆)
でも、雪国で暮らす以上、酒がないとやっていけない事がありますよねえ・・・・・
寒い日は、熱燗で体を暖める・・・・
そして、どんより雲が空を覆う日が多いと、気が滅入るから酒でウサをはらす・・・・
気持ちはよ〜くわかります
ま、それは私の勝手な解釈ですけど、そう言う点からも「雪国出身者」の共通点が見いだせて、親近感が沸くのであります!
・・・・・ここまで、ほぼ賞賛していない感じの文章を書いてしまいましたが(をい!)、戦は強いし、越後を纏めることが出来たし、部下や子供(特に景勝君)にはやさしいし、ケンシーンは人を魅了する人だった事でしょう
そんなシンケーンを神格化させたのが、景勝君と直江君だと思います。
・・・・・世継ぎを決めずに急死しちゃうから、死んだ後も「ケンシーン」に頼らざるを得なかった、残された人たちの苦労は、察するにあまりあります(爆)
大体、世継ぎをなかなか決めなかった所が、またケンシーンっぽいような気もするんですよね・・・・
申し訳無いが、かなり先を見据えずに、その時を一生懸命生きてきたように見えるんですよ
ケンシーンの理想が高すぎるのか、世俗からかけ離れすぎているのか、私にはよく分かりませんが、凡人には見えない「理想」に向かって生きていたのでしょうか?
そんなケンシーンも、また神秘的です^^

謙信に神秘的なものを感じるので、登場人物集のイラストの中で、唯一しっかり顔を見せず、しかも甲冑姿でございます。
いかにも「軍神」って感じがしますでしょ?(笑)